音と睡眠

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「よい睡眠」の証拠は「気持ちのよい目覚め」

朝の静けさにひらく、五感という窓「音」が導く、新しい1日の始まりに寄せて。 「よい睡眠」の証拠は「気持ちのよい目覚め」でしか味わえません。 朝、まだ空気が澄みきっていて、街が本格的に目覚める前の静けさの中。 私たちの身体もまた、深い眠りの余...
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閑さや 岩にしみいる 蝉の声

閑さや 岩にしみいる 蝉の声 山形県、立石寺にて松尾芭蕉が詠んだ「奥の細道」の中の名句として有名なこの句は日本人ならば誰もが体感したことのあるでしょう。 夏の終わりの蝉の声すら、あたりの空間に溶け込んでしまう静謐で心穏やかな瞬間を切り取って...
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聴覚は「眠らない感覚」空間を感じ、眠りを守るセンサー

聴覚は「眠らない感覚」 人間には「12の感覚」がある——。 そんな拡張された感覚論が最近注目を集めています。従来の五感に加え、平衡感覚や運動感覚、自己感覚や社会的感覚など、私たちの身体と心はより多層的なセンサーで世界と関わっているという考え...
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「騒音」ではなく「包まれる音」ー都市生活と音による疲労ー

ノイズマスキングを超えて、空気のように存在する音とは 都市で暮らす私たちの日常には、常に「音」があります。 交通の雑踏、エアコンのモーター音、近隣の生活音… それらはしばしば、「気づかないうちに疲労の源になっている音」かもしれません。 耳は...
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境界線としての睡眠

感覚がほどけ、世界とつながるとき 私たちは「眠る」と聞くと、活動をやめて“意識が切れる”時間だと考えがちです。 けれども、睡眠とは本当に“無”なのでしょうか? 夜になると、意識は薄れ、まぶたが重くなり、身体が布団に沈んでいく。 このプロセス...
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「睡眠の起源」を読んで

「睡眠の起源」を読んで 私たちは普段、「眠りとは、日中の活動で疲れた身体と脳を回復させるためのもの」と捉えがちです。 「疲れたから眠る」「エネルギーを補うために眠る」。 それはごく自然で、誰もが納得する“眠りの役割”として、これまで語られて...
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「音」は、眠りのもうひとつの空調 ​~夏の夜を快適にする“聴覚環境”の整え方​~

「音」は、眠りのもうひとつの空調 ~夏の夜を快適にする“聴覚環境”の整え方~ 日本の夏は、ただ暑いだけではありません。 高温に加えて湿度も高く、私たちの身体と心に重くのしかかってきます。 このような環境では、深い眠りに入ることが難しくなりが...
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触れる音、包まれる眠り

触れる音 夜、静かな部屋で音楽を聴いていると、耳だけでなく体全体がふわっとゆるんでいくような感覚になることがあります。 これは、音が単なる聴覚的刺激にとどまらず、皮膚を通じて私たちの神経系に深く作用しているからかもしれません。 皮膚は、「巨...